日本を訪れた海外からの観光客が、「日本はゴミがなくて綺麗だ」というコメントを何かのテレビ番組で見た記憶がある。しかし、まだまだ日本にはタバコの吸い殻や空き缶といったポイ捨てされたゴミが存在している。
そんなゴミと日々戦っているのが、リアルライフヒーロー、クリーンヒーローJUNKOだ。
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※一部、誇張した表現・フィクションとともにお送りいたします。
「あ、あそこにゴミヴィランが!スーパーダストソナー!」
「え、ゴミ見えませんよ」
「ガサガサ・・・。ほらあった」
説明しよう!スーパーダストソナーとは、クリーンヒーローJUNKOの長年の経験により培われたゴミ察知能力である。
2キロ先のタバコの吸い殻まで察知することが可能と言われており、自治体によって微妙に区分が異なる可燃ごみ・不燃ごみといったゴミの分類までもを精確に見抜くことができる。
「こうした植え込みには隠すようにペットボトルが突き刺さっていることが多いんです。ゴミ拾いあるあるです」
「こんな、あるある悲しいです」
「あとは歩道橋ですね。人の視線から隠れる場所なのでごみが捨てられやすいです。今日はエレベーターの中にカップが捨てられています」
「あ、あそこにもゴミがある。スーパースピードダストピックアップ!」
説明しよう!スーパースピードダストピックアップとは、目にもとまらぬスピードでゴミを回収する能力である。
日々のゴミ拾いで鍛え上げられた強靭な身体と、愛用武器スーパーダストトングだからこそ実現可能な技であり、そのあまりの速さによって軌道上には青い光が発生することから「蒼い閃光」の異名がつけられている。
「は、はやい!でもなぜそんな速度で?」
「ゴミを捨てる人の目の前で、ゴミを拾っているとトラブルに遭う可能性もあります。だから、私はササッと回収するように心がけているんです」
「素晴らしい活動をしているのに、そんな配慮までしないといけないなんて残念です」
「あ!こんなところにゴミが!スーパーダストソーシャルネットワーク!」
説明しよう!スーパーダストソーシャルネットワークとは、ポイ捨てされているゴミを撮影、クリーンヒーローJUNKOのプライベートTwitterで報告する能力。
いかに町が汚れているのか、ポイ捨て防止の啓蒙とともに、ゴミ拾いに参加する同志を募ることができる。
「これは、スーパーパワーでもなんでもないですね」
「え?さすがにこれはどうしようかな・・・」
「どうしました?」
「スーパーのカートをそのまま持ってきちゃって、捨てたのかも」
「これはひどい」
また喫煙所の植え込みには大量のピスタチオの殻。殻の数からしてかなり長居したと思われる。
それ以外にも空き缶や吸い殻など数多くのゴミを回収。約1キロの道、時間にして1時間ほどのゴミ拾いで、これだけのゴミを回収した。
「たった1時間ゴミ拾いをしただけで、これだけのゴミが集まるとは思いませんでした」
「私は、偉いですねとか誉め言葉はいらないんです。それよりも皆一緒にやってもらいたいんです。
リアルライフヒーロー北砂という団体を作ってはいますが、メンバー制にはしていません。それは皆に参加してもらいたいという想いからです。
また、江東区には江東区アダプトプログラム(こうとうまち美化応援隊)というシステムがあって、そこにリアルライフヒーロー北砂で登録しています。登録することで、今回のゴミ拾いでも使用したゴミ袋が支給されたりするんです」
「元々は一人で始められたゴミ拾いですが、今では別の地域のヒーローが参加したり、地域住民の方々なども参加して、大きな活動になっていますね」
「はい。ヒーローになったことで注目されるようになり、今ではたくさんの方が参加してくれるようになりました。参加者の方にはエンターテイメントとしてゴミ拾いを楽しんでもらえればと思っています。なので、ゴミ拾いをしながら亀戸のスポット紹介をしたりしています。
ただ、ゴミ拾い活動をこれからも続けていきたいとは思っていません」
「それはなぜですか?」
「ゴミを拾うこと自体はいいことだけど、拾わなくて済むのが理想だからです。私自身よく勘違いされるんですが、ゴミ拾いは趣味ではありません。ゴミがあるからやっているだけ。
17年もこの活動をしていますが、一生この活動を続けたくはありません。もしゴミがなければもっと他のことに時間を使えたと思っています。だから、こういう活動を次の世代には残したくないんです。今、私が賛同しているプロジェクトでマイゴミというLINEアプリがあるんです。これは町でゴミを見かけたらアプリ上で報告するというものです」
「自分が道具を持っていなかったり、ゴミを拾えないときなどアプリで報告をすれば、仲間が拾ってくれたりします」
「人前でゴミを拾うという行為に抵抗がある人でも、町の美化に参加できるんですね」
亀戸周辺を写したマイゴミ画面。
見つけたゴミの数と場所を指定するだけで、どこにゴミが多いかが視覚化できるようになっている。
「今日、一緒にゴミ拾いをしてみて改めてゴミの多さを実感しました」
「はい、だから私は今日も戦うんです」
ゴミというヴィランと戦うクリーンヒーローJUNKOの活動に密着させていただき、彼女以外にも様々な団体や有志の方々が陰ながら清掃活動を行ってくれていることを知った。彼女の想いやゴミ問題に奮闘する活動を知ったら、きっと軽い気持ちでポイ捨てなど出来なくなるはずだ。
クリーンヒーローJUNKOのTwitterでは、定期的にゴミ拾い活動の参加者を募集しているので、あなたもぜひ参加してみてもらいたい。
Edit by カメイドタートルズ編集部