運営開始から約2年と少し、亀戸のお店や施設、イベント、ニッチなスポットまで紹介をしてきたカメイドタートルズ。
そんな編集部の元へ、ある日一通の手紙が届いた。
中身を読んでみると「あなたの大切なものを奪います」というメッセージ。
「えっ、何これ・・・」
「しかも、これルパンって書いてありますよ!もしかしてあの有名な大怪盗・・・!?」
「あ、でも送り主の住所が書いてあるわ。しかも亀戸だ」
「随分と不用心な大怪盗だ。いたずらですかね?」
「うーん、大切なものを奪うかぁ・・・。もしかしてカメイドタートルズが乗っ取られちゃうとか・・・!?」
手紙にある「大切なもの」が何かはわからない。
こんな予告状とも受け取れる手紙を送りつけられたまま、黙っているカメイドタートルズではない。
「カメイドタートルズを守るためにも、アジトへ踏み込むわよ!」
あの大怪盗のアジトが亀戸徒歩4分にあった!?
手紙に記載された住所へ向かうカメイドタートルズ編集部。しかし、向かった先は「アジト」とはほど遠い立地だった。
「あれぇ、なんか隠れ家的雰囲気を期待していたのに、亀戸駅 北口から徒歩4分で到着しちゃったんだけど」
「めちゃくちゃ駅チカですね。駅前の大通り沿いですし。さらには看板にデカデカと『ルパン』って書いてありますね」
立地もさることながら、看板で堂々とあの名前を掲げており、アジトと言うにはあまりにも警戒心が薄い。
しかし、カメイドタートルズを守るためにも、引き下がるわけにはいかない。意を決してアジトへと足を踏み入れた。
「いらっしゃいませ」
「あ、どうも。いきなりですが、この手紙に見覚えはありますか?ありますよね」
「・・・私、島田が送った手紙ですね」
「単刀直入に言います。こういったいたずらはやめていただきたいです」
「申し訳ございません。しかし、それはいたずら目的で行ったわけではないんです」
「じゃあ、大切なもの奪うってどういうことですか?」
「まぁまぁ、立ち話もなんですし。これ、うちの自慢のコーヒーです」
「ありがとうございます!ビリヤード台が並んでいて、どことなくアジト感がありますね〜」
「まぁ、アジトにしてはちょっと台が多いけどね」
「アジト・・・?何か勘違いをしているようですが、ここはただのビリヤード店ですよ」
「見ての通り、ビリヤード台とお酒を嗜むバーカウンターがあるだけですよ」
「確かに怪しいところは・・・」
「んー、でもあの台なんか変じゃないですか?」
「・・・あっ!球を入れるポケットがない!」
「あれはスリークッションというルール用の台なんですよ」
スリークッションとは
日本で一般的に知られているビリヤードは、ポケットに球を入れていくが、このスリークッションはポケットにボールを入れないゲーム。スリークッションは、手球を3バウンド以上、クッションに当ててから、2つ目の球に当てると得点になる。3バウンド未満で2つの球に当たってしまう、もしくは2つの球に手球を当てられなかった場合は相手と交代になる。
日本ではポケットに入れるゲームと比べメジャーではないが、これが主流の国もあるという。
店主、まさかの◯◯◯大会チャンピオン!そして技を披露
「なかなか難しそうですね・・・」
「ちょっとやってみせましょうか?」
「いいんですか!お願いします!」
「あ!ちょっと待ってください店員さん!前から思っていたんですが、そのキュッキュッするのって何か意味があるのですか?」
「このチョークのことですよね。何を言ってるんですか、もちろんあります。これがないと球なんてまともにつけませんよ。キューを球に当てたときに引っかかりが出ないんです。このチョークの付け方を見ただけでも、ビリヤード上級者か見分けがつくくらいです」
「何となく雰囲気でやってるだけだと思ってました。水を差して申し訳ありません」
「では、早速」
「凄い、百発百中だ」
「これはもうプロですよプロ!」
「まぁ、私アジアチャンピオンですからね」
「えぇぇ!?本物中の本物じゃないですか!」
「でも、もう昔のことですよ。最近は思ったように体が動かなくて、下手になったと感じるほどです」
「ただの優しそうな店主かと思っていました・・・」
衝撃の事実が飛び出した。なんと店主の島田さんは1998年に開催されたビリヤードのアジア大会でチャンピオンに輝いた経歴を持っていた。
まさか、亀戸にそんな人物がいたとは。これは大怪盗ルパン以上の大発見に違いない。
後編では、島田さんの経歴やプロの技、初心者でもビリヤード上級者感を演じられるテクニックを教えてもらった。
後編はこちら
スポット紹介
スポット名:ビリヤードルパン
住所:〒136-0071 東京都江東区亀戸5丁目15-2
アクセス:JR総武線「亀戸」駅 北口徒歩4分
営業時間:12時〜LAST
※新型コロナウィルス蔓延防止のため、営業時間が変更になる場合がございます。
Edit by カメイドタートルズ編集部