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  • >亀戸ラーメン探訪記①『亀戸煮干中華蕎麦 つきひ』

亀戸の美味しいラーメンを知りたい。そして、無限に食べたい。

そんな欲望、果てない夢が我々カメイドタートルズ取材班を突き動かしている。だが、美味しいラーメンとはどうやったら巡り逢えるものだろうか?

スマホとかいう超絶便利すぎる文明の利器がある以上、データベースやグルメ系ウェブサービスで調べるというのも一つの手段ではある。しかし、ウェブの情報がすべて正しいとは限らない。ならば、亀戸の人々に聞くのが一番良いだろう。ウェブは嘘をつくが、亀戸の人は嘘をつかないからだ。I believe.

ということで早速、聞き込み調査を開始… したいのはやまやまだが、一つ問題がある。昨今の新型コロナウイルスの影響を鑑みると、むやみに不特定多数の人間に接触するというのは危険だ。新型コロナウイルスはカメイドタートルズの企画にも影響を及ぼすのだ。

本来ならば、亀戸駅前の人の群れに突撃して、土下座しながら「最強ラーメン教えてくだっさーい!!」と地べたを這いずり回る予定だったけれど、それもできない。ともあれ、安全第一だ。

 

ならば、一発勝負だ。亀戸で一番最初に声をかけた人物が教えてくれたラーメン屋に飛び込んでみるという企画はいかがだろうか?

 

 

 

お姉さんが教えてくれた煮干しラーメン

企画を開始して30分。なかなか亀戸の人々に話しかけられずに、手を後ろに組んで顔を赤らめながらモジモジしていたところ、中央通り商店街を颯爽と歩いてくる美人のお姉さんがいた。気がついたら、自然に声をかけていた。

 

お姉さんとの会話

「突然、話しかけてすみません。亀戸で美味しいラーメンを探しているんですが、ご存知ないですか?」

「え? ラーメン?」

「あんまりラーメンは食べないですか?」

「あ、ラーメンは好きですけど。うーん、どこが良いかな。亀戸ってラーメン屋さん、たくさんあるんですよね」

「お姉さんが、一番気に入っているお店で大丈夫です!! お願いします!!」

「えっと、それじゃあ、めちゃくちゃ定番で申し訳ないけど…」

 

 

 

『中華蕎麦(そば) つきひ』。

 

お姉さん曰く、「煮干しが好きな人にはたまらない! たぶん、思っている以上に煮干し」とのこと。思っている以上に煮干しとはどういうことか。我々の煮干しに対する考えが甘いのかもしれない。

 

ところで、煮干しと聞いて、亀戸には可愛い猫にゃんたちがたくさんいることを思い出した。

煮干しのラーメンを食べたら、その香ばしい匂いにつられて猫にゃんたちも寄ってきてくれるかもしれない。美味しいラーメンを食べて、さらに猫にもモテる可能性がある。

一石二鳥とはこのことか。

 

亀戸煮干中華蕎麦 つきひ

お姉さんから教えられた場所に行ってみると、「亀戸横丁」という場所にたどり着いた。パッと見、ラーメンの看板はない。横丁ということは、飲食店が連なっているということだが、ラーメン屋はこの中にあるということか?

 

ん? よく見ると…

 

『亀戸煮干中華蕎麦 つきひ』って書いてある。な〜んだ、しっかり案内があるじゃないか。

矢印がめちゃくちゃついてるので、まず迷わない。我々の経験上、こういうケースは矢印の方向に進めばだいたい、お店にたどり着く。

早速、建物の中に入ってみたが、ほとんどの店は営業していなかった。我々は午前11時半に到着したのだが、亀戸横丁のお店は飲み屋さんが多いようで、昼はつきひさんだけが営業しているという状況だった。きっと、夜には人でごった返しているのだろう。

静けさに包まれた横丁をおそるおそる奥に進むと、なんと行列が。ちょうど、つきひさんの開店待ちをしていた亀戸のラーメンファン(仮定)たちがソワソワしながら券売機の前に並んでいたのだ。平日の昼間に開店待ちの行列ができるのだから、かなりの人気店なんだろう。

教えてくれてありがとう、お姉さん。

行列の最後尾に並び、券売機で券を購入してから、席が空くまで20分ほど待ち、ようやく我々の番がきた。

 

 

 

綺麗…

なんとも美しいラーメンである。その妖艶な見た目とは裏腹に、立ちのぼる煮干しスープの香りは野性味に溢れ、本能的に食欲を刺激してくる。

スープを一口いただくと、口の中に濃厚な煮干しダシの旨味が広がり、バランスの良い醤油のまろやかな塩気が煮干しの魚味(うおみ)を引き立てる。魚味という言葉があるのかどうか分からないが、「魚を食べてるな〜」という感じの味のことを、魚味と表現させていただいた。わかりやすくいうと、美味い。

また、煮干し特有の、ほんの微かな苦味が全体をスッキリとまとめている。この後味があるおかげで、次の一口もまた新鮮に味わえるという奇跡のメカニズムなのだ。

 

麺はツルツルシコシコ、とろっとしたスープがよく絡んで抜群に美味しい。

ネギ部門は青ネギとタマネギのダブルネギ体制。ただのタマネギではなく赤(紫)タマネギのせいなのか、辛みがほとんどなく、みずみずしくて甘い。レッドアイとか、そういう感じの品種だと思われる。濃厚なスープとの対比で、口の中をサッパリさせてくれる重要な役割だ。

チャーシューは2種類、豚と鳥。どちらも柔らかく、脂が少なくていくらでも食べられるタイプのレアな肉。味玉はトロリとまろやかな旨味で、麺に絡むと豪華すぎて泣ける。

全体的に、煮干しラーメンはこうあるべき、というような、お手本のような煮干しラーメンだ。本当に最高。

ちなみにいただいたのは、『味玉煮干し中華蕎麦 950円』。

 

 

 

そしてこちらが、『特製濃厚蕎麦 1100円』。先ほどいただいた煮干し中華蕎麦も濃厚な味わいだったが、こちらはそれを上回るとのこと。スープの色がもう、濃ゆい。

ドロッとしたスープをレンゲにとり、一口いただくと…

 

ガツン!! とくる、めちゃくちゃ濃厚な煮干しスープ。スープというより、煮干しソースと言って良いのではないだろうか? 全体的にものすごく濃い。とにかく濃い。

塩気もすごいので、この特製濃厚蕎麦を注文するときは覚悟を決めよう。券売機にもあらかじめ「かなりハードな仕上がりで塩分も高い」というお店からの注意書きが貼られていた。スープを薄めることも、スープ割りの用意もない、ということもわざわざ書かれているぐらいなのだ。

 

麺を持ち上げると、ズッシリと重い。「あれ、つけ麺を頼んだんだっけ?」と錯覚。食べてみると、ラーメンなのに芯が残ったアルデンテの麺で、食感が楽しい。

とにかく煮干し。思った以上に煮干し。圧倒的煮干味舌包絶頂。これは煮干しが好きな人がニボニボ言いながら食べるラーメンだ。

ネギ部門の話になるが、ダブルネギ体制は維持しつつ、こっちのラーメンはタマネギが普通のタマネギで、少し辛みもあって良いアクセントになっている。

ちなみにこのラーメン、食べ進めていくとスープという概念がなくなって、最終的に麺とすべてが一体化し、煮干しの宇宙が誕生するのだ。

 

以上、『亀戸煮干中華蕎麦 つきひ』さんの個性的な煮干しラーメンを2種類、紹介させていただいた。最高に美味いことこの上なし。

これはこの店でしか食べられない味なので、ラーメンファンが行列をつくるのも頷けるというものだ。

亀戸の超人気煮干しラーメン、本当に美味しくて思い出に残る味。ぜひとも御賞味あれ!

(猫にゃんとは出会えませんでした)

 

スポット名:亀戸煮干中華蕎麦 つきひ

住所:〒136-0071 東京都江東区亀戸5丁目13-2 スクエア三報1F(亀戸横丁内)

電話番号:03-5858-8099

アクセス:JR総武線「亀戸」駅 徒歩3分

営業時間:火木土11:30〜14:30,18:00〜21:00 水11:30〜14:00,18:00〜21:00 金11:30〜14:00,18:00〜20:30 日11:30〜15:45

定休日:月曜日

Edit by カメイドタートルズ編集部