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  • >アイラブ亀戸を体現。亀戸の子どもたちのために活動する「かめっこほーむず」に密着【前編】

皆さんは「かめっこほーむず」をご存知だろうか?
かめっこほーむずは、子どもやその保護者、地域の人々に対し、無料または安価で栄養のある食事や温かな団らん(居場所)を提供する活動を行っているプロジェクトの総称。月に数回、地域の集会所を借りて食事会やイベントを開いたり、子育て世帯に食材やおもちゃなどの配布活動を行なっている。

そんな、かめっこほーむずの代表を務めるのが本間豊隆さん。

二児の父であり、梅屋敷でのお仕事のかたわらかめっこほーむずを運営されている。かめっこほーむずでの活動は約2年ほどだが、地域の人々からの感謝が絶えない。

今回、カメイドタートルズ編集部は、そんなかめっこほーむずの活動に密着。梅屋敷内で開催されたイベントにお邪魔させていただいた。

保育園児の思い出づくりに。梅屋敷で心配り活動


訪れたのは亀戸梅屋敷。
今回のイベントの目的は、亀戸にある保育園の年長クラスの思い出づくり。かめっこほーむずは、KOKOROKUBARI活動を実施しており、今回もその一環なんだとか。KOKOROKUBARI活動とは、緊急事態宣言下において食材やおもちゃなどの配布を行うかめっこほーむずの活動の愛称だ。情勢的にお遊戯会ができず、大切な行事に参加できなかった子どもたちのために何か思い出になることができればと実施したんだそう。名前の通り、支援や共助というより「心配り」がメインのイベントとなっている。

少し早めにお邪魔し、子どもたちが来る前に本間さんに今回のイベントについてお聞きした。




「ここに集まっているものは地域の方からの寄付とお聞きしたのですが、具体的にはどういった方からいただいているんですか?」


「路地裏酒場仲よしさんをはじめとしたサポーターの方や、むつ下北さん、東京東信用金庫亀戸支店さん、亀戸の公立小学校のPTA関係者など様々な方からご支援いただいています。あとは、かめっこほーむずで用意したものもありますよ」


「教育関係の方から飲食店の方まで多種多様な方がサポーターにいらっしゃるんですね」


「東京東信用金庫の方が缶入りパンをご提供してくれました。非常食としてストックされていたそうですが、そろそろ賞味期限が切れるとのことで。廃棄ロスの観点からもそうですし、これを機に災害対策について子どもたちが考えるきっかけになってくれたらと思っています」


「このメッセージカードは?」


「かめっこほーむずからのささやかなカードです(笑)。本当ならもっと盛大に開催してあげたかったのですが…。情勢ばかりは仕方ありません」

用意された出し物の中には、子どもたちがワクワクするようなおもちゃがたくさん置かれていた。



「食べ物だけでなく、おもちゃもたくさんあってまるで縁日みたいです」


「そうなんですよ。最初はお菓子ゾーン、進んでいくと徐々におもちゃゾーンになるように作っているんです。次に何が来るのかワクワクしてくれたら嬉しいなって!」

こういった遊び心があるのも本間さん、ならびにかめっこほーむずの良いところだ。子どもたちの気持ちを最優先に考えてくれている。

かめっこほーむずを始めたきっかけ

今回のイベント内容がわかったところで、本間さんに「かめっこほーむず」の活動についてお伺いすることにした。


「なぜかめっこほーむずの活動を始めようと思ったのですか?」


「かめっこほーむずの目標に“孤食や偏食の軽減”や“社会的孤立の解消”があります。
その中でまず着目したのが、子どもへの支援。亀戸にはまだ子ども食堂などの安心して過ごせる居場所が多くないんです。僕は亀戸にずっと住んでいて、障がいのある方の福祉施設で16年間働いてきました。そこで培った知識や経験から何かできることがあるのではないかと始めたのがきっかけです」


「ここにフードバンクのチラシがあります。江東区にあるダイエーをはじめとするスーパーから食材をご提供いただき、子育て世帯にお配りしています。かめっこほーむずもそのお手伝いをさせていただいているんです」


「江東区でもこういった取り組みをされていたんですね」


「あとは“Table for Kids”。江東区にある飲食店にご協力いただき、経済的なご事情を抱えた子育て家庭に対して、町のお店(飲食店・商店)の所定のメニューや商品で利用できるデジタル通貨(ポイント)を付与し、新たな食の支援に取り組んでいます。
子ども食堂のように活動している日に合わせて利用する形ではなく、親子が必要な時に食事の支援を受けられる点で画期的です。 かめっこほーむずでも夏休みなどの長期休暇に入ると給食がなくなってしまうので、食生活が乱れてしまうお子さんへの支援を行っているんです。活動はフードバンクや認定NPO法人の夢職人と連携して行っています」

すぐに解決できない問題ばかりだが、このような手を差し伸べてくれる存在はありがたいことだ。


「あっ!子どもたちが来ましたよ」

本間さんのお話をお伺いしている間に、ついに保育園の子どもたちが梅屋敷に着いた様子。KOKOROKUBARI運動の続きは後編にて紹介させていただこう。

後編に続く。

Edit by カメイドタートルズ編集部