• トップ
  • >住む
  • >亀戸駅徒歩8分、西大島駅4分で水道光熱費コミコミ4万円の「ゲーム好きが集まる家」

こちらのどこにでもありそうな住宅。実はここは、2年前に亀戸にできたシェアハウスだ。

近年、一つの住居に複数の人間が住み、家賃などの費用を抑えて暮らすシェアハウスが一般化してきた。しかし、シェアハウスに居住経験のない人間だと「知らない人と住んでトラブルはおきないのか?」「育ちも趣味も異なる人間と暮らすのはストレスを感じないのか?」など疑問に思うところもあるだろう。

こちらのシェアハウスはただのシェアハウスではない。ゲーム好きが集まる「ゲーミングシェアハウス」と呼ばれるもの。知らない人間であるには違いないが「ゲームが好き」という共通点を持つ者たちが住んでいるのだ。

今回このゲーミングシェアハウス取材にあたって、実際にゲーミングシェアハウスに住んでおり、過去には日本テレビ系列で放送中のバラエティ番組『マツコ会議』のゲーミングシェアハウス特集でテレビ出演したほどのゲーム好きライター亀藤を派遣した。

不安要素しかない前情報

ゲーミングシェアハウスのオーナーに取材依頼をするにあたって、事前情報を集めたのだが、そこでオーナーの画像を発見する。

一抹の不安が我々を襲う。

そして、今回訪問するゲーミングシェアハウスは既存の住居をリノベーションした施設なのだが、こちらも事前調査でリノベーション前の施設内の様子を確認することができた。

かなり年季が入っている。一体この建物がゲーミングシェアハウスとして、どのような形に生まれ変わったのだろうか。そしてオーナーと住人は、どのような人物なのだろうか。

ゲーミングシェアハウスの内部に潜入

取材当日、オーナーは我々を快くゲーミングシェアハウス内に招いてくれた。

この方が、オーナー河田さん。事前に見ていた画像と同一人物には思えないちゃんとした人だった。ゲーミングシェアハウスには現在8名の住人が住んでいるという。

そして、こちらがゲーミングシェアハウスのPCカウンターがあるメインスペースだ。

床もきれいなフローリングに張り替えられており、とても快適そうな印象。
ゲーミングデスクには住人各々のデスクトップやタブレットが設置されており、ここでゲームをプレイすることができる。デュアルモニターも設置できるよう一人スペース130㎝をとっている。訪問したこの日は平日だったこともあり、住人たちがリモートワークにいそしんでいた。もちろん光回線完備で通信速度も問題ない。

また、デスク反対側の壁にはレトロゲーム風のイラストで周辺地図が描かれていた。

オーナーが指さす青い屋根の家がこのゲーミングシェアハウス。亀戸駅やコンビニ、銭湯、ラーメン屋などの住人たちが利用しそうなスポットがドット絵やRPG風のテキストで表現されていた。

共有スペース奥には住民たちが息抜きできるように大型モニターや漫画が揃えられており、休日や夜には住民同士でゲーム大会が開催されているそう。

水回りも一新されており、まずタイルが貼られていた風呂場はユニット式のシャワールーム2カ所に変更。洗濯スペースには2台の洗濯機と乾燥機。シェアハウスであるため住人同士の利用時間が重なっても問題ないように、このような設備は複数用意されている。
洗濯はアルファベットの書かれた洗濯カゴを洗濯機前に置くことで、誰が使っているのかが一目でわかるようになっており、急用などで洗濯物が取り込めなくなってしまった時は、他の住人でも洗濯物を取り出せるようにしているそう。

シャワールームには浴槽こそないものの、徒歩2分の距離に銭湯があるので問題はない。

キッチンはこの通り。

いかにも男の家といった印象だが、各種調味料は基本的に共有物となっており、8人で管理しているのでお隣さんに醤油を借りに行くといった買い忘れは発生しない。

そして、シェアハウス居住経験がない人だと気になるのがセキュリティ部分。
住民同士の仲は良好とのことなので、盗難などが発生することはないが、個人には金庫が与えられている。

冷蔵庫で起きがちなトラブル「私のプリン誰かが食べた!」も発生しないよう、冷蔵庫内は各個人にスペースが与えられており、間違って人のものを食べてしまうというトラブルが起きないように配慮されている。

何より、某人気ゲームの私設エリート兵士が、盗み食いが発生しないよう常に目を光らせているので、安心だ。

2階には寝室、仕事部屋がある。

ここが仕事スペース。

元々は住民が自由に使える部屋だったのだが、新型コロナウイルスの影響で仕事スペースとなったそう。住民が多くいる1階のメインスペースでは難しいオンラインミーティングなどで主に利用されているそうだが、そこはゲーム好きが住まうシェアハウス。最新のゲーム機からレトロゲーム機まで各種タイトルを遊ぶことができるようになっていた。

寝室がこちら。

THE男部屋である。取材時も朝までゲームをしていたのか何名かの住人がぐっすり眠っていた。

そして、最後はお食事中の方には申し訳ないのだがトイレ。

一見すると普通のトイレだが、やはりゲーミングシェアハウス。

人気FPSゲーム『レインボーシックス シージ』の「フロストのウェルカムマット」が設置されていた。ゲームを知らない人にはただのマットにしか見えないが、このようにゲーマー心をくすぐるアイテムが各所に配置されている。

オーナーにも話を伺った。


「なぜただのシェアハウスではなく、ゲーミングシェアハウスを運用しようと思ったのですか?」

「もともと不動産経営をやっていて、他の地域でもシェアハウスをやっています。亀戸でこの物件が手に入った時、何か普通のシェアハウスとは異なるコンセプトのシェアハウスを作りたいと思ったんです。それでゲーム好きが集まる家、ゲーミングシェアハウスにすることにしました」

「資金をクラウドファンディングで集めたとお聞きしました」

「リノベーション費用の一部をクラウドファンディングで募りました。現在、住んでいる方の中にもクラウドファンディングで協力してくれた方がいますよ。特典として家賃の値引きなどをしてます。また、クラウドファンディングに協力してくれた方の中には、お礼をしたいから連絡先を教えてほしいと伝えても、お礼なんて大丈夫です!ゲーミングシェアハウス頑張ってください!と報酬を受け取らない方もいました」

その他にもオーナーの友人など、様々な人からの支援を受けて、このゲーミングシェアハウスがオープンしたという。ここまで物件の紹介とオーナーに話を伺う形でこの施設紹介をしたが、実際に住んでいる住民たちはこのゲーミングシェアハウスをどう思っているのだろうか。後編で住民の方へインタビューを行った。

 

スポット紹介

スポット名:ゲーミングシェアハウス亀戸
住所:〒136-0072 東京都江東区大島2-34
アクセス:JR総武線亀戸駅 8分、都営新宿線西大島駅 4分

Edit by カメイドタートルズ編集部