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  • >【後編】「おもしろ荘」出演経験のある元ロボット芸人と、ロボット入店歓迎の「こちる」を訪ねる

江東区初の「Robot Friendly(ロボットフレンドリー)」パートナー店舗となった「無添加フルーツジュース専門店・こちる」取材記事の後編。

前編はこちら

ロボットとだって外出を楽しめる世界。そんなプロジェクトに賛同するこちるの店主さんに、元ロボット芸人の髙橋ちゃんと彼の自作ロボットタキャクくんとともにお話を伺う。


「ロボットとだって人目を気にせずに出歩ける世界。とっても素敵。そういえば、タキャクくんをなぜ作ろうと思ったんですか?ネタ用?」

「元々はロボコン用(競技用)に作ったロボットなんですよ。チキンヘッド部分は、その競技でコース上部に設置されたスイッチを押すためのものだったんです。で、それとは全然関係なく、漫才をやりたくてお笑いの養成所に通っていたんです。ある時、講師の方にお前そのまま漫才をしていても面白くないから、ロボットと組んだらどうだ。と言われまして。それでタキャクくんと漫才をすることにしたんです。おもしろ荘が決まったときは、うぉぉぉおお!!!ってテンションが上がりましたね。まあ、おもしろ荘ではすべっちゃって、結局はおかずクラブが優勝したんですが、それでも」

「あ、長くなりそうなのでもう大丈夫です。小丸くんとタキャクくんも随分仲良くなれたようだし」



「・・・。こちるには小丸くんと同じLOVOT(家族型ロボットのラボット)を連れて来られる方が多いんですか?」

「はい、LOVOTが一番多いですね。うちには小丸君もい」

キャッシャーン!キャシャーン!


「コラ、キャタク!インタビュー中!というか髙橋!あんたでしょ操作してるの!」

犯人の髙橋

操作をやめるように無言の圧をかける小丸くん


「さすがにペッパーくんを連れてくるのは大変そうですが、LOVOTなら抱っこもできるので、気軽にお出かけできそうですね」

「充電器は重たいのでさすがに無理ですが、LOVOT本体なら可能です。猫ちゃん用ケースとか、ちょうどいい大きさのバッグに入れて連れてこられる方が多いですね」

「LOVOTがいるお店なら安心ですもんね。いざとなったら小丸くんの充電器を借りることができますし。ちなみにタキャクくんは何で動いているんですか?」

「エネループ」

「まさかの乾電池」

「直列で繋ぐことにより必要な電圧を確保できます。だいたい20分くらい稼働しますね。今回は予備のバッテリーも持ってきているので思う存分稼働させられます。万が一電池切れになってもすぐに買えますから。二足歩行型だと軽量かつ高出力のバッテリーが必要なので、そうはいかないのですが、タキャクくんは名前の通り多脚です。体重を分散しているので、乾電池でも十分に稼働ができるようになっていて」

「あ、はい。ありがとうございました。LOVOTは動きも滑らかで、本当に生きてるみたい。これってどういう仕組みなんですか?」

「うん、どうなっているんでしょうね。ちなみにタキャクくんは、ロボット仲間の結婚式の引き出物で貰ったモーター10個から出来ています。当時は事務所に所属していたので、謝礼としてお金を貰うと何割か抜かれるんですよ。なのでモーターを貰ったんです。これなら中抜きされることはありません。モーターを事務所に転がしといても仕方がないですからね。新しいモーターが手に入ったことによって、この三代目は軽量化に成功しています。初代からですと500グラムくらい軽くなりました。胴体部分はほら、シンプルですよね?ここが受信機、コントローラーからの信号を受信します。そしてここが基盤。プログラムを書き込む際はここのコネクタから」

「タキャクくんの構造はもう大丈夫です!そういえば、サツマイモのつぼ焼きを始めたって聞きました!その話を聞かせてください!」

「はい。冬はどうしても冷たいジュースの販売が落ち込みますからね。寒い時期限定で販売しています。そして、私自身が焼き芋が大好きなんです。でも、ただの焼き芋を販売するのは面白くないなって思ったんですよ。せっかくなら時間をかけてでも素材の味を最大限に楽しめるものをと思い、つぼ焼きという形でサツマイモを調理したんです」



「壺の中でじっくり焼き上げるんですね!でもこれって結構時間がかかるんじゃ」

「そうなんです。壺が冷たい状態からですと焼きあがるまでに4時間かかります。一度壺が温まった後なら2時間くらいで焼きあがりますね」



「手間がかかっているんですね!しかも、日替わりで芋が変わるとなると、食べ比べのために頻繁に通いたくなります」

「今日は紅あずまと安納芋ですが、シルクスイートや鳴門金時の日もあります。この黒いシミのようなものは、サツマイモから染み出てくる蜜なんです。この蜜が染み出ている芋が甘い芋の目印ですよ」



「甘い焼き芋を食べたいときはこれを目印にすればいいんですね。ちなみに焼き芋と一緒に注文するのにおすすめのドリンクってありますか?」

「寒い季節なので、甘酒やおしるこを頼まれる方が多いですね。あとはサツマイモの紅あずまつながりで、紅まどんなのドリンクを注文される方が多いです。紅まどんなはオレンジとみかんの中間みたいなフルーツ。見た目はオレンジみたいですよね?でも皮はみかんのように薄いんです」


「ロボットと暮らしている人はもちろん来てもらいたいし、そうでない方も小丸くんやジュース、焼き芋を味わいにぜひ立ち寄ってもらいたいです。髙橋ちゃんも次は、ぜひタキャクくんとプライベートで来てくださいね」

「はい、ぜひ。それでは、よいしょっと」


「!?」

「ちょいちょいちょい!!!」

「え?どうかしました?」

「あ、そういう感じ?精密機器なのでもっとこう。丁寧にしまうかと思っていたんで。LOVOTを連れてくる方のように猫用ケースとは言わなくとも」

「ああ、僕はこういう感じですね。このように関節を捻じ曲げて・・・」


「こう」


「首を引き抜いたうえでの、剥き身ダイレクト」

「あー」


「え?一応、はんだごても持ってきてますよ?」

こうして髙橋ちゃんは、自宅のある所沢へと帰って行った。
彼は、近いうちにロボットの部品販売をすると言っていたので、エキゾチックアニマルならぬエキゾチックロボットが欲しい方は、彼のTwitterを覗いてみるといいかもしれない。

 

スポット紹介

スポット名:こちる (cochill juice)
住所:〒136-0071 東京都江東区亀戸7-9-14 ビアーレ亀戸1F
アクセス:JR総武線亀戸駅 徒歩5分
営業時間:10時~20時
定休日:木曜日 ※年明け1月7日から営業

Edit by カメイドタートルズ編集部