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前編では、亀戸をはじめとした多くの下町をノスタルジックに撮影する與曽井(よそい) 陽一さんに、レトロな雰囲気の写真を撮れる亀戸のスポットをお聞きしながら、亀戸3丁目の住宅地をまわった。後編ではスマホのカメラでも簡単に取り入れられるレトロ撮りのコツを紹介する。

前編はこちら

 

【與曽井さん提供画像】


「この、天祖神社がレトロ撮りにおすすめなんですか?」

「おすすめと言えばおすすめなんですが、住宅街でカメラを持って長時間滞在していると不審者に思われちゃうんで・・・。今日はみなさんと一緒にまわっているので、そうは見えないと思いますが、普段は一人なので気を付けるようにしています。撮影するときも人の顔や住宅の表札などが入らないように配慮して撮影しています」


「撮影する際のマナーを教えてくださり、ありがとうございます。そして、言われてみれば確かに週刊誌の記者っぽいですね與曽井さん。もしかして実際にやっていたりして」

「やってないです(笑)。普段はソフト開発をする会社を経営しています」

「なんと、社長さんだったとは!でもIT系ということはデジタルの申し子みたいな職業ですよね。なのにデジタルではなくアナログなフィルムカメラを使っているとは、何とも意外です」

「デジタルはデジタルでいいんですが、綺麗に撮れ過ぎちゃうんですよ。また、フィルムは現像するまでどんな写真になるのか確認できない楽しさがあります。さて、レトロに撮るコツですが、『日差し』と『影』を同時に写すと雰囲気が出せます」


「で、モノクロにするとこんな感じです」

【與曽井さん提供画像】



「モノクロになったことで、日差しと影のコントラストが強調されて、いい味の写真になりました!」


「あとは、このエリアは東京スカイツリーが綺麗に見えるので、あえて新しい建造物であるスカイツリーを一緒に入れるんです。すると古い建物がこれまた強調されます」

【與曽井さん提供画像】



「わー!いい!」

そしたら、次は亀戸香取勝運商店街。ここは、僕が住んでいた時よりも古いというか、今から10年ほど前に昭和初期をイメージした看板建築を取り入れた商店街なんです」


「今から10年も前にレトロブームを予期していたなんて、すごいですよね!しかも商店街全体としてそれを行ってしまうなんて!」


「昔は煮豆やお漬物のお店がグラム単位で量り売りしてたり、美味しいおでん屋さんがあってよく買ってました。あとはサンケイスーパーという安いスーパーにもよく来ていたのですが、今残っているのは、青果を取り扱う坂本商店さん、味噌専門店の丸定商店さん、和菓子の山長さんくらいですかね。山長さんの和菓子は今でも好きでちょくちょく買っていますよ」

「写真を撮るために町をまわると、普段とは違う視点になるので、今までは気にも留めなかった場所や店舗を知ることができますね」


「はい、私は通勤中や休日にカメラ撮影をしています。いつもの道でも新しい発見をすることができるんです。ぜひ、みなさんもカメラ片手に町を散策してみてください」

時の流れを止めることはできない。亀戸も昔ながらの建物が徐々になくなりつつある。移り変わる亀戸の風景を写真という形で記録にしてみてはいかがだろうか。

スポット紹介

スポット名:亀戸香取勝運商店街
住所:〒136-0071 東京都江東区亀戸3丁目61−9
アクセス:JR総武線「亀戸」駅 より徒歩9分

Edit by カメイドタートルズ編集部