亀戸の美味しいラーメンを知りたい。そして、無限に食べたい。
そんな想いから始まったこのシリーズ企画では、「亀戸で一番最初に声をかけた人物が教えてくれたラーメン屋に飛び込み、グルメレポート取材をする」という厳しいルールが設けられている。
前回は素敵なお姉さんがめちゃくちゃ美味い煮干しラーメンのお店を紹介してくれた。あのお姉さんは元気にしているだろうか?
前回の記事 → 亀戸ラーメン探訪記①『亀戸煮干中華蕎麦 つきひ』
さらなる美味を求めて、今回も早速、亀戸のラーメン有識者を探してみようではないか。
お兄さんが教えてくれた鶏白湯ラーメン
前回は中央通り商店街で素敵な出会いがあった。今回は場所を変えて探してみることに。
亀戸駅から南へ向かい、国道14号線(京葉道路)沿いをウロウロしていると、地元の方々がビュンビュンと自転車で通り過ぎていく。
しまった。話しかける隙がない。お昼時に国道付近にいる人間は皆、忙しいのだ。なぜ国道沿いを選んでしまったのだろうか?
企画を開始して30分。今回もなかなか亀戸の人々に話しかけられずに、空を見上げながら「へへっ。今日も、お天道さんが見てくれてらぁ」などと意味不明な独り言をつぶやいていたら、東の方角から明らかにラーメンが好きそうなお兄さんが歩いて来た。気がついたら、自然に声をかけていた。
お兄さんとの会話
「突然、話しかけてすみません。亀戸で美味しいラーメンを探しているんですが、ご存知ないですか?」
「はい? ラーメンですか?」
「お兄さんを見た瞬間、めちゃくちゃラーメンが好きそうな人に見えたので…」
「ああ〜、確かに(笑)。ラーメン好きそうに見えますよね、僕(笑)」
「お兄さんなら、なにか美味しいラーメンを知ってると思います。どうか教えてください!」
「中央通り商店街から路地に入ったところに、一見するとラーメン屋に見えない感じのお店があって、そこの鶏白湯ラーメンがものすごく美味しいです。スープもすごいですけど、チャーシューもえげつないですよ!」
「…マジですか!! 絶対に行きます。お店の名前を教えてください!」
「えっと、確か、お店の名前は…」
『らーめん なが田』。
お兄さん曰く、なが田のラーメンは鶏白湯スープで、トッピングのチャーシューがえげつないほど美味しいらしい。これは期待ができそうだ。そして、結局、今回も中央通り商店街に行くことになった。
らーめん なが田
お兄さんに教えられた場所に向かうと、住宅街の路地に突如として看板が現れた。
「鶏だしのうまいらーめんあります なが田」
とのことだ。看板に書かれている文字からは、店主の味に対する自信とこだわりが読み取れる。ちなみに「ラーメン」をわざわざ「らーめん」と書くタイプの店はだいたい、味に自信があるので、覚えておいて欲しい。(たまに「らぁめん」のパターンなどもあるので注意)
正面からお店と向かい合ってみた。店内の様子もまったくわからないし、これは看板が無ければ絶対にラーメン屋だと気がつかないだろう。まぁ、ぶっちゃけると、この建物の前に不自然な行列ができているので、だいたいわかるんだけども。
「取材OKが出なさそうだな〜」という一抹の不安はあるものの、とりあえず店の中に入ることにした。ちなみに、まぁまぁ並んだ。
結論、『らーめん なが田』の店主はものすごく優しそうな良い人だった。取材についても、快くOKしてくれた。
店主にお店の一番のオススメを聞き、注文をする。
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運命的な出会いだった。
「特製濃厚鶏だし塩らーめん 1100円」。
このラーメンが私の手元に運ばれ、その姿を見た瞬間に感じたことは、「すごく美味しそう」だった。
青ネギ、白ネギ、味玉、メンマ、鶏チャーシュー、豚チャーシューというラインナップ。申し分ない。奇をてらわない。
ラーメン全体から立ちのぼる、濃厚な鶏だしスープの豊潤な香りと、甘い脂の香り。
スープを一口いただくと、「うんまっ。なにこれ?」と自然に言葉が出てきた。美味すぎる。旨味が過ぎる。
麺は三河屋製麺の特製らしい。鶏白湯スープに一番合う、ちゃんぽん麺にも似た、もっちりツルツルの麺。
そうだ、この鶏だしスープってのは、言ってみれば「水炊きのスープ」に近い。濃厚な旨味と優しい甘さ、その全てを引き立てるのがシンプルに塩。
鶏チャーシューを一口いただくと…
「今までで一番うまいチャーシューやん」
という感想しか出てこない。ラーメン屋でこのレベルの肉が食べられるっていうのはどういうことなのか?
柔らかく、噛めば噛むほどに味が滲み出る。この鶏チャーシューは今すぐ、国宝に指定した方がいい。
ちなみに豚チャーシューの方も相当、美味い。香ばしく焼き目がつけられ、脂がスープに溶け出て、旨味をプラスしているんだと思う。
鶏白湯スープにこれだけチャーシューが乗っているとこってりとするところだが、2種類のネギと極太のメンマがそれを阻止している。
味玉は、黄身の部分を箸ですくって、麺に絡めていただいてみた。そりゃあもう、最高。卵って鶏から産まれているんだもの。このラーメンには一番合うよ。
ちなみに、メニューに醤油もある。なんなら60円増しで味噌もある。(写真は味玉の醤油らーめんで890円)
醤油は醤油で、日本人が大好きなホッとする味。ベースとしては塩とそこまで変わらない。レベルはめちゃくちゃ高い。
でも、個人的には塩をオススメしたい。鶏だしの美味さを一番、良く引き出している気がする。
味噌も美味そうなので、また今度、チャレンジしたい。
以上、『らーめん なが田』の鶏だしらーめんを紹介させていただいた。ハッキリと最高。店主の人柄もめちゃくちゃ良いので、安心して何度も来たくなる。
お兄さん、本当に良い店を教えてくれてありがとう。
そりゃ、並ぶわなぁ。一度食べれば、絶対に納得する味。
スポット名:らーめん なが田
住所:〒136-0071 東京都江東区亀戸5丁目17−22
電話番号:03-5626-3013
アクセス:JR総武線「亀戸」駅 徒歩5分
営業時間:11:00〜15:00
定休日:水曜日
Edit by カメイドタートルズ編集部