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▼前回までのあらすじ
亀戸にわんこそばならぬ”わんこ餃子”を出すお店があると聞いて、「亀戸餃子本店」へやってきた取材班。プロレスラー竹田誠志がしこたま餃子を食べる画をお届けすることで、60年続く老舗の味をお伝えしようとするも、6皿目を迎えたタイミングで彼の箸が止まってしまう。果たして何があったのか…!?
【前編】餃子の香りとともに漂う昭和。老舗「亀戸餃子本店」でしこたま餃子食べてきた

餃子とビール=最強の組み合わせで異論なし

5皿目を食べ終えたタイミングで、竹田が妙にチラチラと壁の方へ視線を送り始めた。その先には、

そう、誰もが認める最強の組み合わせ、ビールである!

「ダメっすか?これあればまだまだいけそうなんすけどねえ」

本来「亀戸餃子本店」が提供するおいしい餃子の魅力を少しでもお届けしたいというこの企画。

その一杯でより餃子のおいしさが伝わるのであれば、

ダメであるはずがない!

ということで、エネルギーをチャージしてもらい、わんこ餃子再開。この笑顔を見れば、やはり餃子とビールの組み合わせが最強だというのは誰もが納得するところ。そして、

「ごちそうさまでした」

7皿を完食したところで、しっかりと手を合わせてゴング。最後はお店の前で店主とのツーショットに加え、快くサインまで。さすがプロレスラー、とことんエンターテイナーである。

こうして餃子の魅力を伝え終わった竹田誠志は、「またリングの上で会おう!」と言わんばかりにさっそうと亀戸の街に消えていった。

「下町はやっぱり助け合いだよね」店主インタビュー

60年という長い期間、自分のお店から亀戸を見てきた店主・石井さんにお話を聞くことができた。

ーーここ亀戸で餃子屋を始めた理由は何ですか?

うちの店は親父が始めたんですよ。これが頑固者でね。当時は餃子がそこまで普及していなかったんですけど、餃子じゃなくて喧嘩ばっかり売ってたね。

ありがたいことに、土日は店内はずっと満卓で、外には行列!一日中ひっきりなしに餃子を焼いているし、お土産だって注文が入る。食べる方も楽じゃないだろうけど、売る方だって楽じゃあないね(笑)。朝は早いし夜は遅いから、身体のいろんなところにガタがきてて。

ーーそんな、まだまだお若いでしょう!

いやあ私ももう70過ぎで、この前高齢者の免許講習を受けましたよ。そろそろお店も引退かなあなんて考えるんだけど、みんなが中々やめさせてくれなくてね。

ーーでは餃子に対するこだわりを教えてください。

全部国産の素材を使っているってこと。昔から、”健康を売る”っていう親父の想いがあるからね。焼く前の餃子も、お店では冷凍せずにそのまま出すんだよ。だから万が一お店で余ったら、みんなで食べたり持って帰ったりする。

あとラー油にはこだわってるね。自家製なんだけど、お客さんからはかなり好評で。私は辛いの苦手なんだけどね。

ーー辛いものが苦手な店主の自家製ラー油が好評っておもしろいですね(笑)。そういえば今や日本では餃子にはご飯ですけど、なぜメニューにないんですか?

これも親父が創業したときからずっとなんだけどね、中国ではご飯なんてないでしょ。たぶんそれでなんだよね。親父はなにせ頑固だったから、このスタイルは今でもずっと変えていませんよ。

だから、ご飯がないと知って帰る人もたまにいるし、ご飯の持ち込みをしてくる人もいたね。テーブルの下でこっそり食べてた(笑)。もちろん基本的にはお断りしてるけど。

ーーなるほど、それは猛者ですね(笑)。錦糸町にはあるみたいですが?

あそこは場外馬券売り場があるから人が多いでしょ。お客さんに「ライスないの?」って何回も聞かれたんだってさ。あとは、ご飯さえあれば炒飯なんかも提供できるでしょ。そしたらメニューのバリエーションが増えるじゃない。

ーーたしかに。では最後に60年見てきた亀戸について、どんな場所だと感じますか?

やっぱり下町だから、それこそご近所さんと助け合いながら生活してる。たとえば震災のときは近くの酒屋さんにうちからビールを貸してあげたりね。昔は近くの飲み屋さんに「それだけ客が入ってるんだからガードマンくらい出せ!」なんて言われたこともあったけど、その人は今じゃよくお土産を買いに来てくれる常連さんだし。下町はそういう良さはあるよね。

ーー今日はお忙しい中ありがとうございました!

こちらこそ、ありがとうございました。

亀戸にこの味あり。お土産にもぜひ「亀戸餃子本店」を

今回取材をさせてもらった亀戸餃子本店は、味はもちろん、古き良き時代を思い出させてくれる店内に、気さくな店主と、多くのファンが足繁く通うのもうなずけるお店だと感じた。

ちなみにおいしい餃子が流れるように出てくる亀戸餃子本店の最高記録は30皿。しかも女性だそう。お店を訪れた際に挑戦してみては?

店舗紹介

店名:亀戸餃子 本店(カメイドギョウザ ホンテン)
電話番号:03-3681-8854
アクセス:JR総武線亀戸駅 徒歩1分
営業時間:11:00~18:30(餃子がなくなり次第終了)

Edit by カメイドタートルズ編集部