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  • >【前編】怪しさ100%!亀戸にある不審な中華料理店「九龍城」に潜入


怪しい・・・!

カメイドタートルズ始動から約1年。これまで何度もこの店舗の取材を試みようとした。しかし、亀戸駅東口すぐの大通り京葉道路から1本奥に入った、人通りがあまりない立地にも関わらずデカデカと掲げられた看板、そして店名。何もかも怪しすぎる。

そもそも、店名が「九龍城飯店(以下、九龍城)」である。

ご存じない方にお教えすると、「九龍城」という建物はかつて香港に存在した無法地帯のスラム街である。(※現在は取り壊されているため、下記は跡地の公園で展示されている模型)

狭い区域の中で違法建築に次ぐ違法建築で上に上にと構造物の高さを伸ばし、その異様な見た目が城のようになった施設だ。あらゆる犯罪が横行していたという、悪名高き「九龍城」を店名に冠した店など、どう考えても一見さんお断り。いや一般人お断りと言っているようなものである。

しかし、亀戸の魅力を伝える為なら、恐れることを知らないカメイドタートルズ。ついに亀戸の九龍城に潜入することを決めた。

 

Prrrr….ガチャ「あ、突然のお電話で恐れ入ります。私カメイドタートルズ編集部の亀田と申します。今回取材のご依頼でお電話させていただきました」


「どんな取材?」

「(怪しい・・・)亀戸の町の魅力を伝える地元メディアでして、ぜひ九龍城さんのお料理を記事で紹介させていただければと思い、ご連絡させていただきました。あ、でもご迷惑でしたら無理に・・・」


「いいよ」

「え!?本当ですか?ありがとうございます!インタビューもさせていただいてよろしいでしょうか?」


「顔出しはNGね」

(うん!怪しい!!!)

 

怪しさ100点満点!立ち寄りがたい九龍城、その店内へ

遂にやってきてしまった九龍城。今回、我々だけではやや心細かったので助っ人をお呼びした。

こちらの笑顔が素敵な人物は、大道芸人のKEIKOさん。日曜日と祝日限定で、歩行者天国になる亀戸十三間通りで亀戸大道芸としてパフォーマンスを行っている方だ。

彼女なら不安げな我々の表情を吹き飛ばしてくれるに違いない。

 

早速店内へ。あんなに明るかったKEIKOさんの表情が急にこわばった気がする。

 

いかにも中華風な見た目の店内で、通されたボックス席に座ると、北京ダックが出てきた。

とっても肉厚で美味しそうである。そして、巻き方を教えてくれる店員さん。とても親切なサービスだ。
しかし、我々はこの北京ダックの値段を聞いていない。

待っている間にお茶をいただいたが、当然このお茶の値段も我々は知らない。

店員さんが巻いてくれた北京ダックをいただく。
見た目の通り、皮は肉厚でとてもジューシー。お店で自家製で作っているというタレは甘味がしっかりしていて、甘美な味わいだ。

しかし、何度も言うが我々はこの北京ダックの値段を聞かされていないのである。北京ダックに舌鼓を打つKEIKOさんはもちろんのこと、取材の許可取りをしたライターも、この画像を撮影しているカメラマンも誰一人としてこの北京ダックが1巻いくらするのかを知らないのだ。

九龍城オーナー独占インタビュー、そして不自然な店内配置

北京ダックを食べながら店内を見渡すと、あるおかしな点に気付いた。
この九龍城、3世帯家族が余裕をもって生活できるであろう広さがあるにも関わらず、飲食ができる客席は店舗のごく一部にしかないのである。

それ以外のスペースはと言うと・・・

ソトマドゥラの素


グライカソビソにオポールアヤム

どんなものなのか1ミリも想像がつかない。我々が怪訝な表情を浮かべていたら、顔出しNGのオーナー(正確にはお店を運営している会社の専務取締役の山田様)が登場。

 

「本日は取材させていただきありがとうございます!あの・・・この北京ダックは・・・?」


「ああ、サービスなので食べてください」

「ありがとうございます!甘めのソースがアヒルの皮にピッタリでとても美味しかったです!そして、つかぬ事をお伺いしますが、このお店とても怪しくて、今まで取材を躊躇していたんです。なぜ、九龍城という店名にされたんですか?」


「そうでしょ!怪しいでしょう!店名?何となくかなぁ!怪しい感じがしていいでしょ(笑)」

「なーんだ、ノリで付けただけなんですね!変な心配して損しました(笑)そういえば、店内に良く知らない食品が多数売られていましたが、こちらは中華料理店ですよね?」


「ああ、あれは日本に住む中国人・東南アジア人向けに小売りをしているスペース。もともとは、あの辺りのスペースも客席だったんだけど、新型コロナウイルスの影響でお客さんが減ったから、少しでも店の利益になればと思ってやってるんだよ」

 

店内に並んでいた品は、主に中華料理向けの食材や調味料。

また、店内に併設されているムスリム商店というコーナーには、ハラルフード(イスラム教徒でも食べることができる食材)が売られている。

 

「なーんだ、勝手に怪しんでましたよお。亀戸の他の飲食店も取材させていただいているんですが、やはり影響があるんですね」


「もともとはバイキング料理を低価格で楽しめるお店だったんだけどね。そうだ、せっかくだしお店の宣伝もしてよ!今日食べてもらった北京ダック。あれを2巻700円で提供しちゃおう。このサイトを見た!と言って来てくれたお客さん限定で」

 

太っ腹な専務山田様のご厚意により、このカメイドタートルズを見た!と言って九龍城に来店された方全員に期間限定で、肉厚ジューシー・甘味のあるタレが特徴の北京ダック2巻を700円にて提供(※上記画像は半羽サイズ)。通常は半羽からの提供で、最低でも1980円を払わないと食べることができないこの店の北京ダックをお試し価格で食べることができる。
これまでその怪しさから入店できずにいた方も、この機会にぜひ、九龍城に足を運んでみるといいだろう。

 

「なーんだ、来る前に変に憶病になっていた我々がバカみたいですよ。北京ダックは美味しいし、本格的な中華・アジア料理を作りたいって人にもおすすめのお店じゃないですか」


「・・・そうだ。2階にすっごいのあるんだけど・・・見る?」

(ゼッタイ、アヤシイ!!!!)

 

次回、亀戸にある不審な中華料理店、九龍城の2階で我々が目にしたものとは一体?
そして、せっかくお呼びしたのに大道芸はおろか、まだ一度もお話を聞いていないKEIKOさんに迫る。

後編に続く

 

スポット紹介

スポット名:九龍城飯店
住所:〒136-0071 東京都江東区亀戸6丁目23−2
アクセス:JR亀戸駅 徒歩5分
営業時間:11時00分~15時00分、17時00分~23時00分(ラストオーダー30分前)
電話番号:03-6715-4304

Edit by カメイドタートルズ編集部