• トップ
  • >食べる
  • >【後編】怪しさ100%!亀戸にある不審な中華料理店「九龍城」に潜入

大道芸人のKEIKOさんと訪れた亀戸にある不審な中華料理店「九龍城」。
オーナーに誘われて2階に足を運んだ我々が目にしたものとは一体・・・。

前回の記事はこちら

前回、恐る恐る足を運んだ九龍城にて、北京ダックを振るまってもらい、カメイドタートルズ読者限定のサービスメニューまで提案してもらったことで、緊張の糸が切れた我々カメイドタートルズ編集部。そんな折、店主の一言で状況が一変する。


「・・・そうだ。2階にすっごいのあるんだけど・・・見る?」

(ゼッタイ、アヤシイ!!!!)

 

「ちょっと、準備があるからくつろいで待ってて」の一言を残して去っていった専務。
残された我々は、ここで重大なミスに気付く。

今回助っ人として呼んだ、大道芸人のKEIKOさんのお話を聞いていなかったのだ。

パフォーマーKEIKOが語る、亀戸大道芸再開への想い

KEIKOさんをお呼びしたのは、九龍城が怪しすぎたあまり、我々だけでは心細かった。という理由が半分。もう半分は、彼女に亀戸で開催されていた亀戸大道芸についてお話を伺いたかったからだ。

亀戸での大道芸の歴史は古く、その歴史は8年前の2014年。亀戸出身のパフォーマー・鷹島姫乃さんが始めたのがきっかけ。当初はそれほど注目されていなかったそうだが、パフォーマーたちの努力と、地域の各商店街、亀戸観光協会、地元住人の協力などを得て、月に一度のビッグイベントとして開催されるようになっていた。

しかし、新型コロナウイルスの流行により、歩行者天国は中止。亀戸大道芸も無期限で中止することとなってしまったのだ。

亀戸住人が待ち望んだ亀戸大道芸。それが9月21日(月・祝)に遂に再開。

 

亀戸大道芸としてパフォーマンスをするKEIKOさんにお話しを伺った。

 

「お待たせいたしました。さっそくお話しを伺わせてください。実は我々KEIKOさんがパフォーマンスをしているのを、過去に拝見したことがあるんですよ!それでとっても笑顔が素敵だなと思って、今回お呼びさせていただきました!」


「ありがとうございます!」

「早速ですがKEIKOさんって、いつからパフォーマンスをされているんですか?」


「活動は2013年からです。元々はお笑い芸人になりたかったんですけど、養成所に通うお金もなくて、どうしようかなーっと思っていたところ、路上があるじゃん!となって、路上でパフォーマンスをする大道芸人を目指しました」

「独学と言いますか、我流で始められたんですか?」


「いえ、ちゃんと師匠がいます。麻や子(まやこ)さんというアコーディオン奏者の方が、ホームページで生徒募集をしているのを見て、2010年に弟子入りしました」

「亀戸で大道芸をするようになったきっかけはなんですか?」


「地域として何かつながりがあったとかではなく、知人に誘われて、亀戸大道芸に参加させていただくことになったんです。あ、でも私、亀が大好きなんです!」

「亀?」


「はい!自宅で亀3匹飼ってます!」

 

こちらはKEIKOさんのTwitterにアップされている愛犬ならなぬ愛亀。

 

「亀のどういうところが好きなんですか?」


「うーん、意外と人に懐くところとかですかね。小さい頃からずっと亀を飼っていたので存在自体が当たり前と言うか。それで言うと、亀戸で毎年開かれている、カメの日フェスという亀グッズを販売するイベントがあるんです。それには毎年行ってます!今日もほら、亀グッズを付けてきました」

 

 

「すごく可愛い!亀戸で大道芸ができない頃は、どのような活動をされていたんですか?」


「コロナ自粛中に親子で参加できる『手洗いの仕方』の公演を開催したりしていました!」

「この度、ついに歩行者天国が再開となり、亀戸大道芸も復活しましたが、想いをお聞かせ願えますでしょうか?」


「本当に良かったなと思う反面、人が集まりすぎてしまってご迷惑をおかけするのも怖いという気持ちでしょうか。」

「亀戸大道芸の公式Twitterでも、新型コロナウイルス対策の投稿をされていて、とても気を付けていらっしゃる印象でした。亀戸の町や人に関してはいかがでしょうか?」

 

 


「大道芸を見に来てくれる亀戸の方々は、皆さんとてもフレンドリーで、顔を覚えてくれている常連さんもいて、とても可愛がってもらっています!」

「そうなんです!亀戸は人と人との距離が近いんです。取材先の店舗やインタビューに答えてくれた住民など、皆さんとても親切にしてくださいます!」

 

そうこうしていると、例の2階の準備が整ったとのこと。一体2階に何が隠されているのか・・・。

 

九龍城の2階に隠されていた、すっごいものの正体とは

食事やインタビューのために通された入り口とは、別の入り口から2階へ・・・

階段を上がると、馬がお出迎え。

 

「こちら、とても高そうな彫刻ですねー。気品があります!」


「え?ああ、これだいぶ前に買ったんだよ。ニッキュッパかサンキュッパだったかな」

「現地の通貨でしょうか?」


「いや、千葉」

「おう・・・」

 

恐る恐る扉を開いた先に、それはあった。

その正体とは巨大なステージ!

 

ステージでのショーを見ながら、食事を楽しむことができる円卓。そして奥にはVIP用のボックス席が用意された大広間。この広間以外にも、家族で食事を楽しめる個室や、バーカウンター付きの部屋も用意されていた。

 


「ここ、大広間の舞台は会社の交流会だったり、アイドルがショーをしたりでよく使ってたね。前に引田天功(プリンセス天功)がここでイリュージョンをやったこともある」

「おー!!」

 

 


「ここはカウンターがある部屋。映画の撮影でも使われたことがあるよ」

「どんな映画ですか?」


「なんか、襲撃される中国マフィアのアジトとして使われた。それっぽいでしょう(笑)」

「おーう」

 

すごいのか、やっぱり怪しいのかわからず、筆者の語彙力がなくなってきたので、ここの特大ステージにてKEIKOさんのパフォーマンスを披露してもらった。

 

九龍城の2階にステージがあったこと、そしてその舞台を使わせてもらえたことと、大道芸人のKEIKOさんをお呼びしたのは本当に全くの偶然である。

 

 

2階を見せるのに時間がかかるとオーナーがおっしゃっていたのは、照明のセッティングがあったからだそうだ。
KEIKOさんは重量10キロ以上もあるというアコーディオンをお願いもしていないのに持参してくださった。

飲食店と大道芸人、ジャンルは違えど間違いなく新型コロナウイルスによって、もどかしい思いをしているに違いない。

 

そんな両者が垣根を越えて、交わることができるのが亀戸の良い所である。それは今回の記事に限ったことではない。
地域の商店や住人が、ともに手を取り合って町を盛り上げようとする、そんな前向きな姿勢に溢れた町なのだ。

 

知れば知るほどもっと好きになる町、亀戸。そんな亀戸のためにカメイドタートルズが微力ながら力になれれば幸いだ。

 

スポット紹介

スポット名:九龍城飯店
住所:〒136-0071 東京都江東区亀戸6丁目23−2
アクセス:JR亀戸駅 徒歩5分
営業時間:11時00分~15時00分、17時00分~23時00分(ラストオーダー30分前)
電話番号:03-6715-4304

Edit by カメイドタートルズ編集部