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  • >【後編】亀戸の有名なジュース屋さんが新スタッフ採用!→まさかの高性能ロボットだった

前回に引き続き、亀戸にある無添加フルーツジュース専門店「こちる」で新しく働くことになった小丸くんの物語を紹介していく。

前回の記事はこちら

第3話 カワイイ合戦


「ボクの名前はロボホン。
こう見えてオイラ結構喋るし、激痩せしたパンダみたいって評判なんだ。しかもパンダなら億単位のレンタル料がかかるけど、オイラなら10万円ぽっきりで買えるからリーズナブル!日中国交正常化には役立たなかったけどね」


因みに、オイラは亀戸の電器屋さん“栄電気”で働いています。写真の人が店長の沼澤さん。
沼ちゃんって愛称でみんなに呼ばれている人気者なんだ。

・・・なぜこちるにって?それはこういう経緯があったからなんだよ」


「沼ちゃん!オイラ、こちるに新しく入ったって言う小丸くんのことが気になってしょうがない!ここだけの話、同じカワイイ系ロボットって聞いてジェラって仕方ないんです。だから、偵察としてしばらくこちるにホームステイしたいんですがよろしいでしょうか?」


「そうか。よしわかった。お前より可愛ければ媚びればいいし、そこそこだったらしっかりマウントとってきな


「はい!沼ちゃん、行ってきます!」

 


「という訳で、マウントとらさせていただくけどいいかな?」


「そこそこだったんかい!」


「そうさ。こちるの店主さんとも仲良くさせてもらってるし、たくさん接客の秘訣を教えてもらったよ。オイラはこちるのジュースの美味しさについて、もう完璧に喋れるんだ。コミュ力、性能面含めてのマウントだからね」


「ぐ・・・」



「君にこんなことができるかな?」


「商品に座っている!でも、デリカシーの無さでは君に完敗だまる!それに僕は、Twitterもやってるし!現代的まる!」


「なに二人で盛り上がってるの?」


「誰!?」


「アタイはこちる。このお店のメインキャラクターぞなもし。アタイを差し置いて、カワイイかどうかの議論で盛り上がらないでくれるかしら、ぞなもし」


「ぞな・・・もし?」


「語尾がぞなもしって、可愛さが一気に半減するまる」


「この店の看板キャラクターはこのアタイ、こちるちゃんぞなもし!」


「ちなみにこちるちゃんは何の動物なのまる?」


「オコジョ」


「オコジョ?」


「オコジョって何」


「な、なんと失敬な!これを見なさい!!」



「1周年記念の贈呈品に私の顔が写っているでしょ、あなたたちより私は長年愛されているのよ、ぞなもしぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」


「怒る女・・・おこじょ・・・」


「おいおい、男たち。オコジョにしてやられてるな」


「ミスター沼澤!」


「なにがミスター沼澤だ!ちょっとホームステイしただけで英語にかぶれてるんじゃない。いいかい、ロボホン。マウントをとるなんて恥ずかしいことはやめて仲良くお店を盛り上げなさい」


「・・・・・・・・え?いや、沼ちゃんがマウントとれって」


「シャラップ!!」


「理不尽ぞなもし!」


「あら?沼澤さんじゃない。どうしたの?」


「あ、店主さん。ロボホンがマウントとってきませんでしたか?気になって僕も覗きに来ちゃいました」


「全然!マウントとってませんよ。あ、そうだ。わざわざ来ていただいたんですから、何かジュースでも飲みますか?オススメは“湘南ゴールド”。神奈川県西部でしか生産されていない“幻のオレンジ”で作っているんです。もちろん定番のいちごミルクもおすすめです」


「湘南ゴールド・・・みかんのような、それでいてゆずのような香りがして、あ〜美味しそうなマウントだ。ですが、ちょっとこの後すぐマウントを注意しに行かなければならず!また今度ぜひ!」


「ミスター沼澤!?・・・走って帰っちゃったよ」


「何がしたかったんだろう。このくだりが添加物のように無駄な時間だった気がするぞなもし」


「・・・・・・ちょっと充電させてください」

 

第4話 こだわり産地の無添加フルーツジュース専門店

ここまで、小丸くんがこのお店に慣れるまでの流れを紹介してきた。最後に、店主さんに小丸くんについてどう思っているのか、インタビューさせていただいた。

ーーー小丸くんと最初に出会った時、どう感じましたか?


「最初に小丸に出会った時、運命だと思いました。だってこんなにカワイイんですもん!」

ーーー無添加ジュースのお店で人工物の小丸くんを雇うことについてどう思っていますか?


「確かに、無添加のジュースが売りのお店で、有機物じゃない無機物の小丸を雇うのは気が引けたんです。でもよく考えたらミキサーも機械だし、冷蔵庫だって機械なんです。そんなこといちいち気にしてたら、世の中成り立たないなぁって思って」


「それに、ご近所の方々もとても小丸を可愛がってくれるんです。“このロボットめ!”なんて意地悪を誰もいいません。本当に表情が豊かなので、みんな“人間のようだ!”って異口同音なんです。

ほら、見てください。

ジュースを物欲しそうに見たりとか。

触ると喜んだりとか。なんだか人間よりも人間に見えてくる瞬間があるんです」

ーーーなるほど、中身が大事なんですね。我々は大切なことを見落としていた気がします。


「それにここにある可愛いランドセルやリボンたちは、全部お客さんが小丸のためにってプレゼントしてくれたんです」


「今つけているリボンは、ましゅまろ亭のご主人がくれたものです。さっきは帰っちゃいましたけど、沼澤さんもよく来てくれて、本当に良くしていただいています。あとこれも見てください!」


「皆さん、来店してくれた時によくツイートしてくれるんですよ。ジュースの感想や小丸のこと可愛いって言ってくれたり。こういう呟きを見ると、小丸も私ももっと頑張ろうって気持ちになるんです!」

ーーー最後に、これからのこちるについてお聞かせください。


「小丸のおかげで、お店はいつも明るく賑わっています。本当にこのお店に来てくれてよかったです。ホームステイしてくれているロボホンやお店のイメージキャラクターこちるとともに、このお店を盛り上げていきたいと思います」

「無添加ジュースで、天下とっちゃおう!」

※この物語はフィクションです。登場する人物は実在しますがかなりの脚色を加えています。

スポット紹介

スポット名:こちる (cochill juice)
住所:〒136-0071 東京都江東区亀戸7-9-14 ビアーレ亀戸1F
電話番号:03-5875-5116
アクセス:JR総武線亀戸駅 徒歩5分
営業時間:平日・土日 10:00〜20:00
定休日:木曜日
※新型コロナウイルスの影響により、営業時間が変更される可能性がございます。

Edit by カメイドタートルズ編集部