• トップ
  • >遊ぶ
  • >【都会で大魚を釣るロマン】シーバス界のレジェンド村岡昌憲さん・みなせちわさんが教えるシーバス講座(道具篇)

亀戸が位置する「水彩都市」江東区。ここに住むからにはやらなくては損な趣味がある。それは、釣りだ。
以前、カメイドタートルズでは親子や釣り未経験者でも始めやすい釣りとして、亀戸中央公園沿いを流れる旧中川でのハゼ釣りをご紹介した。今回はその釣り企画の第二弾。そしてターゲットは海と川の大食漢こと、シーバス(スズキ)だ。夏の美味として有名なシーバス(スズキ)が、亀戸で釣れるらしい。

とは言え、釣り初心者のカメイドタートルズ編集部。いきなり、シーバスを狙うのは無理な話。
そこで、前回のハゼ釣り企画でもご協力いただいた、みなせちわさん。そして大物ゲストもお呼びした。その人物はシーバス界のレジェンド村岡昌憲さん

シーバスフィッシングを嗜む方なら知らない人はいないほどの有名人で、90年代後半から現在に至るまで、シーバスフィッシングブームを牽引し続ける、まさに第一人者である。そして、まさかの亀戸エリア出身。ダメ元でお声がけをしたところ、快く今回の企画にご参加くださったのだ。

本来ならば「バラシを防ぐためのフッキング位置やロッド操作のコツ(釣り針が外れて逃げないようにする針がかかる位置や、そのための釣り竿の扱い)」「夕マズメの河川における最適なルアー速度とレンジ(魚の行動が活発で釣れやすいとされる日没前後の河川ではどんな種類のルアーでどのくらいの速度で、深さはどのくらいを探るべきか)」など、詳しいお話を伺いたいところ。

しかし、そこは釣り初心者のタートルズ編集部。シーバス界のレジェンドにあろうことか「どんな道具を買えばいいのか何も分からないので、釣り具屋に行くのに付き合ってもらいたい」という、ファンが聞いたら激怒しそうなオファーをしてしまった。

そして、なんとそんなお願いにも快く応じてくださったのだ。


※画像に写っている「ブルーブルー(Blue Blue)」は、村岡さんが代表を務める釣り具メーカー。みなせさんもBlueBlueのサポートメンバーの一員。

タートルズ編集部同様、釣りの「つ」の字が分からない方にご説明させていただくと、シーバスはフィッシュイーター(魚を食べる魚)。

青イソメなどの餌釣りでも釣ることはできるが、ゲームフィッシング性が高いので、ルアー(疑似餌)を小魚に見立てて泳がせ、それに食いつかせることで釣るルアーフィッシングの対象魚だ。簡単に言えばその名前の通り、ブラックバスの海版である。
そしてシーバスの魅力は1年中狙うことができ、海ではなく川を遡上する性質があるので川でも釣ることができる。そのため海なし県の埼玉でも荒川を遡上してきたシーバスを狙うことが可能だ。

亀戸がある江東区は、海浜公園や海から近い大型河川が多くあるため、まさにシーバス釣りのメッカともいえる場所なのである。
そんな亀戸周辺でシーバスを釣るべく、まずは初心者向けの知識を学ぶというのが今回の企画趣旨。

 

ただ、我々はある不安を抱いていた。それは、この取材前日にある動画を観ていたからだ。

それは、村岡さんのYouTubeチャンネル「マサッチ釣りチャンネル – 村岡昌憲ch –」にアップされていた動画における企画「村岡昌憲のなんでもトーク」での一コマ。


軽い!


飛ぶ!


オールラウンド対応!


絶対に裏切らない最高の一本!


Foojin’Z!

プロが最高の一本と評価するロッド。おそらく高い。すぐさまATMに走り、腹をくくってこの日の取材に挑んだのである。


「そうですね。初心者の方ならまずは安いロッドを選びましょう。ケースにシーバスと記載されているものであれば概ね問題はありませんが、念のため店員さんに確認して買ってください。江東区の河川で釣るなら8~9フィートのロッドがおすすめです」


「え、風神Zは?」


「良いロッドは慣れてきてから使えばいいんです。初心者の方だと竿先を折ってしまったりするので、まずは安いもので構いません。最近のロッドはよくできていますしね」

「なるほどー!確かに釣り経験がない人間が何万円もするロッドをいきなり買うのはハードルが高いですからね!そうなんですよ。初心者向けの記事なので、そういったアドバイスとても参考になります!(ありがとうございます!ありがとうございます!)」

「次にリールですね。リールもいきなり高いものを買う必要はありません。最初はガラスケースに入っていない1万円前後のもの。ただサイズは3000~4000番台のものを選ぶようにしてください」


「そしたら、次にライン。こちらもロッド同様にシーバスと表記されているものを選んでください。一般に釣り糸と聞いてイメージする透明の細い糸(ナイロンやフロロカーボン)ではなく「PEライン」を選ぶように。細くて丈夫です。そのうえで太さは1.2号くらいがおすすめ。根がかりなどでミスをしても切れにくいです」


「また、ラインの先に結び付けるショックリーダー。これを結びつけることでシーバスの歯でラインが切れるのを防ぎます。またスナップも買っておきましょう。これがあればルアーの付け替えが容易になります。さあ、あとはルアーですね。これが一番難しいんですよ。時期やポイントによっても異なりますから」


「初心者が亀戸周辺の河川で使うとしたら何がおすすめですか?」


「そうですね。ワームでしょうか。細いルアーがおすすめです。日中ならバイブレーション。今から(夕方から夜間)なら明るい色のルアーを選ぶといいですね」


「みなせさんなら、どれがいいと思う?」

「私は、これにします。理由は普段私が使っているものだからです」


「ルアーは使う人の好みもありますし、ルアーを色々と替えながら魚の反応を探るのもルアーフィッシングの醍醐味の一つです。だから自分が使ってみたいと思うルアーを選ぶのが一番いいと思います」

「デザインもきれいで見ているだけでもワクワクします」

「他にもこまごましたものは必要になりますが、これで最低限シーバスフィッシングをする準備は出来ました。
あとは買ったラインをリールに巻けば、釣りに行けます。これは自分でもできるんですが、初心者なら店員さんにお願いした方が無難です。巻き方が雑だとラインが絡んだり、せっかく魚がヒットしてもリールとラインが空回りしたりする原因になりますから」

 

そこで、店員さんにお願いをしてラインを巻いてもらうことに。


「村岡さんお久しぶりです」

こちらは今回、道具選びの撮影にご協力してくださったキャスティング錦糸町店の副店長平林さん。釣具店の副店長がレジェンドを知らないはずもなく、また村岡さんはキャスティング錦糸町店でイベントをしたこともあって、お二人は顔なじみだった。

早速ラインを巻いてもらう。


「あ!ちょっと何してるんですか。この人、私が買ったラインじゃないのを巻いてます!安い透明のラインを巻いています!」

「ああ、これはいらないラインを巻いているんです」


「いらないライン?」

「リールをPEラインで満たそうとすると今回買ったラインだけではリールに巻いたときの厚さが足らないですし、そもそもそんな根元の部分は、どんなにルアーを飛ばそうと思っても使わない部分なんです。だからいらないラインでかさ増ししてあげるんです」


「初心者だとそんなことまで知らないので、やはり店員さんにお願いするのが間違いないですね」

「初心者だけでなく上級者の方にも結構お願いされますよ。釣り好きは願掛けとかを大切にするので、この店員さんが巻いたらよく釣れるとかで、指名されることもあるくらいです」

「そうなんですか!てことは、もしかしてこの説成立したりしますかね??釣りで釣果ゼロのことをボウズって言うじゃないですか!だからだから!釣り好きに坊主ゼロ人説!!」

「いやあ、坊主は普通にいますね」

「ああ、そうですか」

 

後編に続く

スポット紹介

スポット名:キャスティング錦糸町店
住所:東京都江東区毛利1丁目12−10
電話番号:03-3634-0700
アクセス:都営地下鉄・東京メトロ 徒歩2分
営業時間:月~土・祝前日:10:00~21:00 日・祝日:10:00~20:00
定休日:なし

【釣りを楽しむためのマナーとして】
・ライフジャケットと滑りにくい靴の着用をしましょう。
・禁止場所での釣りは絶対に控えましょう。
・ゴミは放置せず持ちかえりましょう。

Edit by カメイドタートルズ編集部